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第9章 プログラムコードを書く

更新日:1月12日

 今回のプログラム言語は「C#」です。

読者の中には「JAVA」を習いたかったとか「PYTHON」を習いたかったという方もいると思います。

期待に沿えないのは残念ですが、プログラムの基本はどれも同じです。

プログラム言語の選択は目的に応じて変わります。

 例えば、業務処理系(会計システムetc)だとCやC#、JAVA、ゲームならRUBY、機械学習ならPYTHONといった具合です。

きっと、あなたもこれから複数の言語を扱うことになります。

経験から言いますが、1つ学べば、他の言語を学ぶのは早くなります。

言語の基本は変わりませんので、その言語の特有な部分を学べばいいからです。


さて、本題に戻ります。

 今、皆さんはプログラムコードを記述するエディターは何を使うんだろうと考えてませんか?

VisualStudio、Ecllips・・・、

 「フローチャートプログラミング C#」をお勧めした理由はここにあります。

このアプリは、フローチャートだけでなくプログラムコードを書くことができ、さらに、フローチャートからプログラムソースを作成できるのです。

(図-1)のフローチャートにプログラムコードを追加していきます。

(図-1)
(図-1)

(1)プログラム開始図形とプログラム終了図形

  プログラム開始図形を右クリックするとエディターが表示されます。

  エディターの下段にプログラムコードを書いていきます。

  (図-2)のように書いてください。

(図-2)
(図-2)

  1行目から4行目までは、Visual C#を使うためのお約束なので気にする必要はなく、そのまま書

  いてください。

  5行目はプログラムの起点を表す大事な命令です。

  Visual C# は、「 Main() 」という名前が付けられたメソッドを最初に実行する決まりです。

  (メソッドはオブジェクト指向で使われる名称です。詳細は控えますが「ある目的を達成するため

  の処理の集まり」です。)

   従って、Visual C#のプログラムソースの中にMain()は1つしか書けせん。

  この行もそのまま書いてください。

  そして、次の行の「 { 」中括弧左がプログラムの開始を表します。

  コードを書いたら緑のメニューにある左向き矢印をクリックして登録します。

  (右上のバツ印をクリックしても登録されません)


  次に、終了図形を見てみます。

  終了図形は開始図形と対になる図形なので、開始図形の中括弧左の数だけ中括弧右を書きま

  す。

(図-3)
(図-3)

 ***** コラム(対になる命令) *****  

  プログラム開始命令とプログラム終了命令、ループ開始命令とループ終了命令、選択開始

  命令と選択終了命令は、いずれも対で使われる命令です。

  これらの開始には中括弧左、終了には中括弧右が使われます。

  この中括弧の数は正確でなければなりません。

  数が不正確だとコンピュータは大混乱を起こしますので、くれぐれも注意してください。

 *****


(2)処理図形

  ここでは変数を宣言し、同時に値を代入しています。

 

    int hensu1 = 1;


  「 int 」は、データ型が整数型であることを表しています。

  「hensu1」は変数名称で値「 1 」を代入しています。(「変数1」をわかりやすく「hensu1」に変更し

ました)

  最後に、「 ; 」を書きます。


  int sum = 0;

 

  「 int 」は、データ型が整数型であることを表しています。

  「sum」は変数名称で値「 0 」を代入しています。(「変数2」をわかりやすく「sum」に変更しました)

  最後に、「 ; 」を書きます。

(図-4)
(図-4)

    Titleも欄もわかりやすく修正します。

    ここでは、複数の変数を宣言し値(最初に入れる値なので「初期値」と言います)を代入して

    いますので「変数の初期化」という名前にします。(好きな名前を付けられます)

(図-5)
(図-5)

(3)ループ開始図形とループ終了図形

 (図-6)は、ループ開始図形の内容です。

 繰返し命令には、「 for 」命令、「 while 」命令、「 foreach 」命令、「 do ~ while 」命令があります。

 ここでは、一番多く使われる「 for 」命令を使用します。

 この命令の書き方は、


  for ( カウンター変数 ; 条件式 ; 変数の増減式 )

{

   繰返す処理

}

 

 です。

 カウンター変数は、繰返しの回数を数えるための変数です。

 条件式は、条件を満たす限り繰返しを行うための式です。

 変数の増減式は、カウンター変数をどのように増やしたり減らしたりするかを表す式です。


  for(int i = 0; i < 5; i++)

{


 この命令の動きは以下のようになります。

  ➀ int i = 0; カウンター変数「 i 」を宣言し初期値「 0 」を入れています

  ② i < 5; i が 5未満なら繰返しを行い、そうでなければ繰返しを終了します

  ➂ 「繰り返す処理」を行います

  ➃ i++ カウンター変数を「 i++ 」だけ値を増加させます。

     「 i++ 」 というのは特殊な書き方ですが、式「 i = i + 1;」の短縮版です。

     つまり、 i を 1 だけ増加させます。

  ⑤ ➁~➃を繰り返します

(図-6)
(図-6)

 (図-7)は、ループ終了図形の内容です。


  }

  

 「 } 」は、繰り返す処理がここで終了することを表しています。

(図-7)
(図-7)

(4)判断図形と条件図形

  判断図形を右クリックしてください。

  今までの図形と違ってプログラムコードを書く欄がありません。

  実は、「フローチャートプログラミング C#」は選択処理を自動で処理してくれるので書く必要が

  無いのです。

  選択処理の命令には、「 if  … else 」命令と「 switch 」命令があります。

  ここでは、if … else 命令を使います。

    書き方はこうです。


   if (条件式)

     {

    条件式が正しい場合に実行される処理

     }

     else

     {

       条件式が正しくない場合に実行される処理

     }

  

  「フローチャートプログラミング C#」が自動で処理してくれるのは、赤い文字の部分です。

  従って、こうなります。


   if (変数1が奇数)

     {

    変数1と変数2を足した結果を変数1へ入れる

     }

     else

     {

       (何もありません)

     }


  左の条件図形を右クリックしてください。


   hensu1 % 2 == 1


    余りが「 1 」(奇数)に等しいか比較しています。

(図-8)
(図-8)

  右の条件図形は何もありませんのでそのままです。

  (「変数1が奇数でなければ」は、「偶数」になります)

(図-9)
(図-9)

  ***** コラム(選択での条件の順位) *****

   判断図形の条件が処理される順番は、ラインを引いた順になります。

(図-1)
(図-1)

    if (条件1)

        {

            処理1

        }

        else

        {

            処理2

        }

   となり、逆なら

(図-2)
(図-2)

    if (条件2)

        {

            処理2

        }

        else

        {

            処理1

        }

   となります。

  *****


(5)処理図形

  変数2は「 sum 」に変更しましたので、ここのコードはこうなります。


  sum = sum + hensu1;


  sumとhensu1をたした結果をsumに代入しています。

(図-10)
(図-10)

(6)処理図形

  (図-11)のコードです。


  hensu1 = hensu1 + 1;


  hensu1に「 1 」をたした結果をhensu1に代入しています。

(図-11)
(図-11)

(7)処理図形

  ここでは、合計を表示しています。

  タイトル欄の「変数2」は「 sum 」に変更します。

  コードはこうなります。


  Console.WriteLine("合計 : " + sum);


  「Console.WriteLine」は表示命令です。

  「"合計 : " + sum」は、「合計 : 」という文字列をそのまま表示して、次に「 sum 」の値を表示す

  るという内容です。

(図-12)
(図-12)

    (図-13)となります。

(図-13)
(図-13)

以上で、プログラムコードを書く作業は終了です。

次の章ではフローチャートのパスを作ります。


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